質問者 菊地靖枝
 
第2回定例区議会で6月5日に菊地靖枝が一般質問を行いました。。

 区長の基本姿勢について

Q1:区長は保育園の民間委託で失敗を重ねているにもかかわらず、子どもを育てる「保育」を警備や清掃などの「役務の提供」として強引に長期継続契約を適用して、委託事業者を探すなど、なりふりかまわず委託・民営化を進めている。しかし、文京区のように、公の役割や意義を再確認し、財政効果も得られないとして、実質的には保育園民営化を見送るなど、他自治体では委託・民営化の見直しがすでに始まっている。
練馬区では、委託・民営化の主な目的が経費の節減であるため、受託団体では人件費の圧縮を余儀なくされている。低賃金、労働条件の悪化により、職員の安定的、継続的雇用が確保できず、職員が次々と変わるので、結果として、利用者にとってはサービス低下になっている。とりわけ、人の処遇を伴う福祉施設では、職員と利用者の信頼関係が築けず、サービス提供の継続すらあやぶまれる。このことの認識はあるか?

A1: 経費の節減を目的としているわけではない。福祉的施設については、指定期間を他施設より長い5年間とし、さらに運営実績が良好な場合には更新を可能とするなど、運営の継続性とサービス水準の確保にも配慮している。
Q2:2005年、入札契約制度 改善 推進委員会の第二次報告で、委託案件における最低制限価格制度の導入や、総合評価方式の導入など改善の必要性が指摘された。公共サービスの質を維持するためには、委託先の事業所で働く職員の賃金や労働条件の適正を確保しなければならない。4月に策定された「指定管理者制度適用施設モニタリングシステム」は業務委託にも適用されるとのことだが、雇用の継続・安定を確保することにつながるのか?
A2: 管理運営状況を確認・検証し必要な改善を行っていくための、一連の仕組みであり、雇用の継続・安定を確保する法的根拠ではない。職員の勤務状況等について、法令順守を義務付けるとともに、施設において適正なサービスが確保されるよう指導監督に努めている。。
Q3:最低賃金法や労働基準法は最低限の条件を定めている。自治体が委託契約を結ぶ事業者が、それさえ守ればいいという考え方では、勤労者の生活改善は望めない。
いわゆる官製ワーキングプアを作り出さないためにも、公共工事だけでなく業務委託などの公契約一般に関する公の責任を明確にした規定が、必要だが、どのように考えているか?
A3: 企業内の労使問題については、現行の労働関係法制度上、区は関わる権能を有していない。区議会から国に対して意見書が提出されている。区は国の動向を注視していきたい。
Q4:本来、行政が担ってきた 業務の民間委託にあたっては、まず、誰が公共性を担うのか 区民とともに考え、合意を諮らねばならない。「まず、委託ありき」で強引に進め、これまで築き上げてきた区民との信頼関係を壊してきたのは大変残念である。公の役割や意義を再確認し、委託計画そのものを区民とともに見直すべきではないか?
A4: 区民の様々な意見や区議会の意見を踏まえて策定しており、区としては実施計画に基づき、委託化・民営化を着実に実行していく。
Q5:現在、練馬区基本構想の検討が審議会で行われている。
基本構想は住民自治の実現に向けて区民参加を保障するために、区民と区が区政のありかたについて合意したもの。現基本構想には「この構想の根本は、憲法をくらしに生かすことを基調にして、区民一人ひとりの基本的人権を尊重し、平和と民主主義を守り、真の住民自治を確立することにある」とある。この一項は、まさに、住民自治の変らない項目として動かすことができないと考える。今までの区政運営の中で、どのように実現してきたのか?
A5: 区政の透明化の向上と区民参加の推進に努めてきた。施設建設にあたり建設懇談会で意見を聞いた。地区区民館や地域集会所の運営を地域の区民で担っている。参加・参画による区政を推進してきた。
Q6:基本構想の根本は、時代が変っても変るものではなく、今、議論している基本構想に引き継いでいくべきものである。現基本構想の策定に関わり、区政運営に携わってこられた区長はこの点について、どのような認識か?今の新長期計画や新行政改革プランなど、現基本構想に基づいてつくられているとは思えない。
A6: 当然踏まえるべき根本的な理念だ。このような認識のもと、区として継続的に平和と人権を尊重する地域社会づくりに取り組んできている。
Q7:基本構想は、区民と区の合意に基づき、議会で議決し定められたもので、それだけの重みがある。区は区民との約束を守り、実現に向けて努力するべきだ。
基本構想を棚上げにしてきた現在の区の姿勢が、保育園の委託化や外環道・青梅街道インターチェンジなどの問題に見られる。「区が決めたことを区民に説明し、ご理解いただく」という区民参加を排除するかのような事業の進め方に現れていると思う。
基本構想には「施設づくりや運営は区民参加によって行う」「区政それぞれの段階で、それぞれの課題に応じた多様な形態の区政参加をすすめる」とある。区長は、住民自治、区政への区民参加が大事だとは考えていないのか?
A7: 付属機関等の会議の公開や公募区民枠、区民意見反映制度など政策形成段階からの参加・参画の仕組みづくりを進め、住民自治は進展している。区民参加を排除するような事業の進め方ではない。
Q8:後期高齢者医療制度が、4月から始まり2ヶ月たった。先日、区内にお住まいの79歳の方が私たちの事務所を訪れ、この医療制度について大変な怒りと不満をぶつけるとともに、ご自身の情報を提供してくれた。
この方の昨年の国民健康保険料は配偶者と合わせて、90,484円だった。しかし、後期高齢者医療保険料は、昨年と同じ所得金額約110万円に対し、二人で147、241円と約56,000円も上がっている。そこで、練馬区の窓口に聞きに行ったが、「保険料の計算に間違いはありません。あとは国の制度なので」と説明され、納得できず「この制度はわかりにくく、保険料が徴収される人、徴収が凍結される人などまちまちで、非常に不公平な制度である」と訴えていた。準備不足と説明不足も重なり、激しい怒りが高齢者だけでなく、人々の中に渦巻いている。この状況に対し、行政の長である区長はどのように捉えているか、改めて伺う?
A8: この制度は国民皆保険を将来にわたり持続可能なものとしていくために、必要な医療制度改革である。同じ収入であれば、同じ保険料を負担することで、公平な保険制度と考えている。
Q9:当事者の高齢者はもとより、次の世代、さらに次の世代へと準備された国の制度だが、練馬区の窓口にはさまざまな区民からの声があると聞いている。どのような声が届いているか聞く?
A9: 3月の半ばから4月の20日頃までに、毎日400件以上の電話問い合わせがあったが、全体とし          て、冷静な受け止め方をされている方がほとんどであると認識している。
Q10:練馬区は広域連合から委託され、現場を担っているが、制度と実態が合わず現場の混乱を招いているのではないか。問題点と改善のためにどのような対応をするのか聞く?
A10: 人員体制についても適切な配置に努めており、制度改正の中でも安定的な制度運営を行い、大きな問題はない。
Q11:厚生労働省は導入前には保険料は大方下がると試算し、強硬な導入をはかってきたが、あきれたことにきちんとした試算はしていなかったことがわかった。先ほどの事例のように 、実際には増えた区民が多いと実感する。4日に国の調査結果が発表され、年金収入177万円未満の低所得者世帯ほど保険料負担が増えた割合が高く、特に大都市部では低所得者の約8割が負担増であったことがわかった。国の調査に対し区はどのように対応したのか?国の対応策は焼け石に水でしかない。
年収2000万円以上の75歳以上の国会議員は逆に年6万円も安くなり、また天下り官僚は年9万円も安くなるという、全く国民を愚弄しているとしか思えない制度である。
A11: 対象者の34%の人が月額900円の保険料であり、国民健康保険とほぼ変らない。
Q12:介護保険料につづき、医療保険料までも少ない年金から天引きするとは言語道断というほかはない。本人の承諾もなく徴収するというやり方は、人権侵害である。国は天引き制度について見直しを始めているようだが、区長の見解を聞く?
A12: 高齢者の方の納付の負担を軽減する趣旨と聞いている。
Q13:この制度では、保険料が7年後には平均4割増、団塊世代が75歳になるときには  2倍を超えるとも言われている。このようなことが、導入前には一切説明されないまま、制度が始まった。しかも年金が下がり、消費者物価は急速にあがり、人々の困窮は追い討ちをかけられる一方だ。このような現状を区長はどう捉えているかぜひ聞きたい?
A13: 開始したばかり、制度に不十分な部分があれば、的確に改善を図らなければならない。国の改正の動きを注視しながら、安定した制度運営に全力をあげていく。
区長は所信表明で「高齢者の皆様が安心して、健康で、いきいきと暮らせるよう、努力していく」と言っているが、国の動きを待っているだけでは改善は望めない。自治体として主体性を持って区民の生活不安をなくすための施策を積極的に行うべき。

★ 介護保険制度について
Q14:2000年「介護の社会化」を理念として、介護保険制度が導入された。しかし、8年たって当初の理念とは逆行し、利用者や事業者にとって厳しい状況になってきている。
実態を知るために、練馬区内でいくつかの事業者から話を聞いた。
「事業者としてはヘルパーのなり手がなく、慢性的な人材不足になっていること」「ホームヘルパーはほとんどが時給の登録ヘルパーであり、仕事が30分、1時間、1時間半と小刻みで、移動や待機時間が多く、半分拘束されるため、実質的には収入減となっていること」「介護報酬が低く、他業種と比較して給与が低すぎ、生活を支えるだけの収入になっていないこと」「現在の福祉系サービスの報酬設定では労働意欲の低下を招き、次世代の育成が困難となること」などである。これらの問題は練馬に限らず、全国的なことだ。
「低賃金のうえ、収入は不安定で働き手がどんどん離職してしまう。介護報酬切り下げが影響し、訪問介護事業所が成り立たず、前年比で562ヵ所減った。閉鎖したり統廃合したりするケースが顕著になっている。介護現場の職員6割が慢性疲労」と報じられているように事業者にとって、継続が危ぶまれる事態に陥っている。保険者として練馬区の介護労働の実態をどのように把握しているのか、そのための対策も伺う?
A14: 事業者運営連絡会等を通じて現場の状況を把握している。人材確保については区内の関係事業者と対策を協議している。介護報酬のあり方を見直し、利用者負担を増すことなく、都市部の人件費等に見合ったものとするよう要望する。
Q15:介護保険制度の理念である、介護の社会化と合わせて「在宅重視」「自己決定の尊重」「自立支援」を介護サービスの3つの理念としている。しかし、在宅重視の介護サービスは、現状は利用する方にとって大変な状況になっている。次のような2つの事例を紹介する。
要介護度4の認知症の方は、同居の息子は仕事が忙しく、早朝から深夜まで独居状態となり、24時間の介護が必要。徘徊が激しく、探索機を使用していて川越で発見されたこともある。現在は在宅がきつくなり施設入所を希望しているが、一年近く順番待ちしている。今利用しているサービスは、デイサービス、ショートステイ、夜間対応型訪問介護で、この方の4月の費用負担の介護保険負担分は32、803円だ。さらに、介護保険でカバーしきれないサービス、ショートステイ食事実費分など自己負担分を含めると202、848円になる。在宅を維持していくには相当の金額が必要になる。つまり介護に必要なサービスは、介護度だけでなく家族環境によっても変わってくる。

もう1例はひとり暮らしで入退院を繰り返していた方である。昨年5月の例ですが、介護保険負担分は49、341円で、自費分は305、110円だった。介護保険サービスだけではなく、24時間対応ヘルパーの泊りが40万円で合計が約80万円となり、高額の負担を強いられている。
在宅で生活していくにはどれだけのお金が必要になるのか。その人の貯蓄に頼っただけでは、大変な状況になることは目に見えている。介護保険の保険者である区はこのような実態を知っているか?区独自の政策を考えているか?また、区は国に対し、実態を踏まえた要望書や意見書を出してきたか、伺う?
国の動向を注視して動くのではなく、区民の生活実態から課題を抽出し、独自の対策や国への要望によって、解決していくのが区の役割である。

A15: 高額な負担となる場合があることは承知している。解決できない場合は、地域包括支援センターや介護保険課に相談してください。介護保険の自己負担分については高額介護サービス費として返還する制度がある。平成20年4月から介護保険と医療保険の合計額が上限額を超えた場合に返還される制度も発足した。

★ 清掃・リサイクルについて
Q16:「ごみの新分別について区民はどのくらい知っているのか?」また「プラスチックを燃やすという政策の大転換について区民はどう感じているのか?」 私たちは4月から5月にかけて区内7ヵ所、駅前やスーパーの前で聞き取り調査を行った。
その結果、ごみ分別に関心がある人でさえ約70%は分別方法が変わることを知らなかった。ましてや、容器包装プラスチックとその他プラスチックの違いがわかる人はほとんどいなかった。 おもちゃやハンガーなどのプラスチックをゴムホースや革靴などのゴム・皮革製品と一緒に可燃ごみとして燃やすことには「えーっ?」と驚く人がほとんどだった。知っている人たちは「どうして?危険ではないか?怖い!」という反応を示した。
区では、10月までに区内全域で111回の説明会を予定しているが、分別方法の変更を伝えるだけではいたずらに可燃ごみを増やすことになりかねない。清掃一部事務組合でさえも心配して、プラスチックに含まれる重金属を調査している。プラスチック焼却にはリスクがあること、だから、多額の税金を投入してでも資源化し、焼却に回さないようにする必要があることを説明する覚悟はあるのか?単なる説明会ではなく、区民とともに循環型社会をつくるための情報共有の場にして欲しいものだ。

A16

今回の分別変更が循環型社会形成のための、資源の有効活用と、埋め立て処分場の延命化を図るための取り組みであるとともに、清掃工場の処理状況についても説明している。
Q17:現在、ごみの中間処理は23区清掃一部事務組合が担っているが、リサイクルは各区の判断に委ねられている。練馬区では新分別に伴って、容器包装プラスチックを回収、資源化するが、23区中8区では資源化なしの焼却に向かおうとしている。容器包装プラスチックはプラスチックごみの80%を占めるので、プラマークのついた容器包装プラスチックを集めれば、焼却する分はぐんと減る。
燃やすごみにプラスチックが20%以上入ると 焼却炉の温度が上がりすぎ  融けたプラスチックが炉の壁にくっつき、事故の原因になる。非常に危険な状況であることが清掃工場で働く職員から報告されている。今回モデル実施の際、各工場で実証試験が行われたが、短期間でサンプル量は少なく、混入率も低い設定なので「影響は小さい」との結果は納得できない。むしろ、すでにプラスチックを焼却している大田第二清掃工場のデータを参考にすべきである。

例えば、光が丘工場1号炉のダイオキシン濃度が0.0000006ナノグラムであったとき、大田第二3号炉では0.035ナノグラムだったから、約6万倍の濃度だ。 練馬区内の2つの清掃工場に搬入される他区の分別されていないごみのプラスチック混入率に関して、規制をかけるべきではないか?

A17: 混入率については危険性がないと聞いている。プラスチックの混入率に規制をかけるとは考えていない。
Q18:資源化できないプラスチックは、焼却してサーマルリサイクルといっているが、練馬区にある2ヵ所の工場では焼却の熱回収は5%から15%にすぎない。残りは放出しているので、練馬のヒートアイランド化をすすめる。区の地球温暖化防止計画に逆行するのではないか?
A18: 身近な清掃工場で処理することにより、運搬距離の短縮、運搬車両台数の減少などが可能となり、温室効果ガスの発生量の削減が期待できる。
Q19:港区では容器包装以外のプラスチックも回収、資源化するが、練馬区でもプラマーク以外のプラスチックを資源化する予定はあるか?すでに資源化に取り組んでいる先進自治体とともに、練馬区はかかる費用を明らかにして、生産者責任を明確にするように容器包装リサイクル法の改正を求めるべきである。
A19: リサイクルの手法がいまだ十分には確立されていない。また、中間処理施設の確保等が困難の状況にある。可燃ごみとして分別収集し、サーマルリサイクルしている。
生産者責任の拡大に向けて、機会をとらえて、関係機関に働きかけていきたい。。

★ 中高生の居場所について
Q20:光が丘なかよし児童館で「中高生居場所作り事業」が始まって3年がたった。先日見学に行った時には、高校生が談笑し、中学生が体育室でバスケットを楽しんでいた。土曜日や雨の日は利用者が多いとのことだ。指導員の方からは、子どもたちとスムーズにコミュニケーションできるようになったと聞いた。「中高生居場所作り事業」については、どのように検証し、成果や課題をどのように把握しているのか聞く?
A20: 年間に延4000名前後の利用があり、成果は十分ある。課題は区外在住の高校生が利用するなど、利用状況も多面的で見極めが必要。
Q21:今年度からは中村児童館で「中高生対応モデル事業」が始まった。中村児童館には学童クラブが併設されていて、通常の時間帯でも小学生のころから通っていた子どもたちが中学生、高校生になっても来館していたとのこと。水曜日と土曜日の午後5時から7時は、中高生専用となりのびのびとスポーツを楽しんでいるとのことだった。
大学生や地域で見守り続けてくれている保護者の方も来館して、地域の交流の場として機能していると感じた。児童館が中学生に事前アンケート調査をしたところ「通常の児童館を中学生が利用できることを知らない生徒が多く、驚いた。もっと知らせる必要があると思った」とのことだ。
中村児童館の「中高生対応モデル事業」と光が丘なかよし児童館の「中高生居場所作り事業」は、中高生の居場所づくりとして事業の位置づけはどう違うのか?
A21: 光が丘は施設の有効利用の観点からスタートしたもの、中村はこれを踏まえて、事業運営へ発展させたものである。
Q26:「ゆう杉並」では中・高生運営委員会をつくり、中高生の自主運営を行ってきた。現在では、7つの児童館でも中・高生運営委員会が自主運営を行っている。自分たちで考え、企画、準備し、いろいろな活動をすることで、自信が持てたり、達成感を味わったり、また、地域のなかで理解され、認められているようである。
練馬区でも中高生の居場所づくりをしていく中で、中高生の自立や自治を育てていくような運営を考えていく必要がありるが、いかがか?
A22: 今後の研究課題である。現時点では事業への参加促進が第一で、周知に努めている。
Q23:中高生の居場所としての中高生センター設置の要望に対し、区は既存の施設を活用していくと答えてきた。児童館だけでなく、青少年館も含めた中高生の居場所を区内全域にどのように広げていくのか構想が必要である。施設の設備や地域性を生かして、画一的でない居場所づくりが求められる。今後の展開はどのように計画されているのか?
A23: 事業の検証を進める中で、青少年館との役割分担等も含め、中高生の居場所のあり方について検討していきたい。

★ 教育について
Q24:区長は所信表明で、2003年の「21世紀の練馬の教育を考える懇談会」の提言を受け、小中一貫教育校の設置を「新長期計画」に位置づけたとしている。
懇談会答申、一貫教育の提言では「理念、目的が不明確なまま区立中高一貫を目指すことには慎重であるべきである」と言っている。小中一貫校でも同じことが言えると思う。練馬区立小中一貫教育校の理念と目的は何か確認する?また新長期計画に設置を位置づけたのはなぜか?経過も含めて答えて。
A24: 児童生徒一人ひとりの個性や能力を伸ばす教育の充実を図るものであり、知・徳・体の調和のとれた児童生徒を育てることを目指す。
懇談会による一貫教育推進の提言を受けて連携教育の推進と小中一貫教育校の設置を検討することにした。文部科学省の研究協力校の指定を受け、その後も研究校の指定や実践校の拡大など連携教育の推進を図ってきた。この実践の成果と課題を整理し、学校教育の更なる充実を図るために計画に定めた。
Q25:小中一貫教育校が必要かどうかについて、これまでに区民参加で議論されたことはない。小中一貫教育校推進委員会の検討は設置ありきだった。
小中一貫教育の特色としている「9年間を見通した指導」「小学校から中学校への円滑な移行」「異年齢集団による人間性・社会性の育成」「小学校の教員と中学校の教員の相互協力関係の充実」などは、連携教育の取り組みでも行われている。
課題とされている小中連携の浸透や教職員の連携強化、複数の小学校との連携については、小中一貫教育校設置で解決できるものではない。
小中連携教育の成果を条件の違うすべての小中学校で生かせるように教育委員会として支援し、練馬区すべての学校における教育活動と指導の質的向上を図っていくことが優先課題である。
教育委員会の協議の中でも「小中一貫教育を行う理由がよくわからない」との発言もあり、まだ議論は尽くされていない。すべての小中学校で連携教育を工夫していくのではなく、小中一貫教育校を作る理由は何か、明確に示せ?
A25: 小中連携協力の意義をさらに深め、小中教職員の相互理解や協力関係を促すものであり、現場での創意工夫を一層引き出すことが期待できる。実践の成果は小中連携に生かして、すべての小中学校の教育内容の向上に資するものであると考える。
Q26:週5日制、成績の絶対評価制、中学校の選択制、二学期制、特別支援教育などの導入と用務主事、学童擁護など職員削減・委託化の影響で、教員への負担は増しており、児童・生徒一人一人に接する余裕を奪っている。子どもにとって自分の存在をしっかりと受け止めてもらい、認めてもらうことが、今低下していると言われている「自己肯定感を得ること」につながっていく。
今、求められているのは、特定の授業のみの少人数指導ではなく、担任の配慮が行き届くような少人数学級や副担任制などである。学力向上のかけ声に踊らされ、次々と制度を導入しているが、子どもたちひとりひとりの状況が置き去りにされたまま、保護者や教職員も混乱させているのが現状ではないか。小中一貫教育校の設置は、一部の教育環境に重点を置いているような印象を与え、子どもたちや保護者に差別感を生む恐れさえある。「公教育」において学ぶ機会を保障することに反するのではないか?
A26: 特色ある学校づくりに努力し、小中一貫教育校の取り組みも、こうした特色のある学校のひとつである。その成果は練馬区立学校総体の質的向上に反映されていくものと考える。
Q27:すべての児童・生徒の課題解決が図られるように、予算の獲得や人員配置など教育環境の改善を支援していくことが、小中一貫教育校の設置より、教育委員会として取り組むべき課題ではないか?子どもひとりひとりにきめ細かい対応ができるよう教育委員会が支援していくことを望む。
A27: 円滑な学校運営が図れるよう予算や人員面も含めて支援してきた。今後ともこの姿勢ですすめていく。
   
生活者ネットワークは初めて区議会に議員を送り出してから、30年を迎えた。基本構想にもあるように住民自治と区民参加の実現をめざして、暮らしに身近な問題に取り組み、区政を開かれたものにするために情報公開を求めてきた。しかし、現状ではまだまだ情報公開も区民との話し合いも不十分だ。策定段階からの情報公開と区民参加は住民自治には欠かせない。真の市民自治を求めて、生活者ネットワークの質問を終わる。